Cottage Cheeseカッテージチーズ
パンや焼き菓子の風味をよくし、さくさくとした食感や柔らかい仕上がりに必要な脂肪分を与える乳製品はいろいろありますが、カッテージチーズもその一つです。凝乳状のカッテージチーズが生地に小さなでこぼこを生み出すことで、おもしろい食感となると共に、オーブンで焼くと、このでこぼこにきれいな焼き目が付きます。
カッテージチーズは、フレッシュでしっとりした淡白な味わいのチーズで、小さくぽろぽろとした凝乳状の見た目が特長です。
市販のカッテージチーズには、無脂肪タイプ、低脂肪タイプ(乳脂肪分1%)、全乳タイプ(乳脂肪分4%)があります。カッテージチーズは、通常無脂肪凝乳を製造するために無脂肪乳から作られます。しかし、無脂肪凝乳にクリームを少量加え、乳脂肪分を4%以上含む「クリーム入りカッテージチーズ」を販売しているメーカーもあります。カッテージチーズのパッケージで多いのは、8オンス(約237g)タイプ、16オンス(約473g)タイプ、32オンス(約946g)タイプです。
焼き菓子を作る際、ベイカーチーズ(水分量を減らしたカッテージチーズ)やリコッタチーズ、ファーマーチーズ(圧搾されたカッテージチーズ)で代用すると、カッテージチーズと似た効果が得られます。これらのチーズは、凝乳状とまではいかないまでもざらざらとした舌ざわりを持ち、水分量はカッテージチーズと同程度です。サワークリームやクレームフレーシュ、ヨーグルトもカッテージチーズの代用として使えます。カッテージチーズをなめらかに漉してから使うレシピでは、クリームチーズで代用することもできます。
- クール・ア・ラ・クレーム(火を使わない簡単なフランスの古典的デザート):カッテージチーズとクリームチーズそれぞれ1ポンド(約454g)を、大きなボウルの中でよくかき混ぜるかフードプロセッサーを使いなめらかにします。脂肪分の高い生クリーム約480mlをゆっくりと加え、なめらかになるまでよくかき混ぜるかフードプロセッサーで混ぜます。ハート形のクール・ア・ラ・クレーム型(水分が抜けるよう底に小さな穴が開いた特別な型)か竹や籐のかご、または大きめのこし器に目の粗い綿布を敷き、なめらかにしたチーズを入れて包みます。型より大きな皿かボウルの上に置き、一晩冷蔵庫で寝かせホエイ(乳清)が流れ出るようにします。取り分け皿の上で型から外し、甘くて新鮮ないちごやさくらんぼ、ぶどうを添えて出しましょう。
- ハーブ入りの自家製フロマージュブランを作るには、大きなボウルに粒の小さめのカッテージチーズ1ポンド(約454g)、サワークリーム約240ml、細かく刻んだにんにくを小さじ1杯、細かく刻んだチャイブ(あさつき)、パセリ、チャービル をそれぞれ大さじ2杯入れて混ぜ、塩こしょうで味付けをし、冷蔵庫で寝かせます。表面がしっかりしたバゲットやイタリアンブレッドにぴったりです。