ヨーグルト
ヨーグルトには小麦粉の中に含まれるたんぱく質を柔らかくしてくれる働きがあり、ふんわりしたマフィンや焼き菓子、ケーキが出来上がります。ヨーグルトのわずかな酸味が、パンや焼き菓子にも軽い酸味を与えます。
ヨーグルトは発酵乳製品の一種で、低温殺菌した生乳に添加した特別な乳酸菌(ラクトバチルス・ブルガリカスおよびストレプトコッカス・サーモフィラス)の働きによって酸味ととろみを与えたものです。
- 温かい料理にヨーグルトを使う場合、ヨーグルトが固まらないようにするには、料理の最終段階でヨーグルトを加え、徐々に温まるようにし、やさしくかき混ぜてください。
- もしもヨーグルトが容器の中で分離してしまったら、液状の部分をやさしくかき混ぜてヨーグルトと一体化させることができます。
- 製造後熱処理されていないヨーグルトでは、乳酸菌が生き続けます。
プレーンヨーグルト
プレーンヨーグルトとは、低温殺菌された無脂肪乳、低脂肪乳または全乳から作られた、風味付けされていないヨーグルトを指します。一般的なヨーグルトの乳脂肪分は3.25%以上あり、低脂肪ヨーグルトの乳脂肪分は0.5%から2%です。無脂肪ヨーグルトは、1食当たりの乳脂肪分が0.5g以下とされています。市販のプレーンヨーグルトは、8オンス(約237ml)、16オンス(約473ml)、24オンス(約710ml)、32オンス(約946ml)の容器で販売されています。
フレーバーヨーグルト
フレーバーヨーグルトは、果物やその他のフレーバーで甘みと風味が加えられたものです。一般的には、パンや焼き菓子づくりでフレーバーヨーグルトは使いません。
- パンや焼き菓子づくりでヨーグルトを何かで代用する場合は、酸の含有量の多いバターミルクやサワークリームがベストです。ヨーグルトを使ったレシピをバターミルクで代用する際は、少し量を減らしましょう。これはバターミルクの水分量がヨーグルトよりも高いためです。
- パンや焼き菓子づくりの際にミルクをヨーグルトで代用する場合は、レシピに載っている重曹は使わないようにしてください。ただし、レシピに材料としてブラウンシュガーや糖蜜、はちみつが含まれている場合は、例外としてレシピ通りの分量で重曹を使用してください。
ヨーグルトチーズ
パンや焼き菓子の脂肪分を減らすことのできる、シルクのようになめらかでクリーミーなヨーグルトチーズ。このヨーグルトチーズを作るには、ボウルに目の粗い綿布を敷き、そこに無脂肪プレーンヨーグルトを載せて24時間冷蔵庫に置き、水気を切ればよいだけです。1日経てば、元のプレーンヨーグルトより甘みの増した美味しくクリーミーなチーズが出来上がっています。水切り時間により、出来上がりがサワークリームのようになったり、軽めのクリームチーズのようになったりします。たいていのチーズケーキのレシピで、クリームチーズをヨーグルトチーズで代用できます。また、ヨーグルトチーズをディップのベースやベーグルやクラッカーのスプレッドとして使うこともできます。
ヨーグルト・クレームシャンティ
脂肪分の多い生クリーム約120mlに、砂糖大さじ1杯とピュアバニラエクストラクト小さじ1杯を入れ、泡だて器で少し角が立つ程度まで泡立てます。これを、水気を軽く切ったヨーグルトチーズ(上の項目をご覧ください)約160mlにヘラなどでやさしく混ぜます。すぐに食卓に出すこともできますし、数時間冷蔵庫に置いておくこともできます。スコーン、またはいちごや桃などのフレッシュフルーツに添えたり、ケーキのフィリングとして使ったりすることができます。
ヨーグルト・フルーツディップ
クリーム約120mlを軽くホイップし、全乳のヨーグルト約180mlとやさしく混ぜ合わせます。その上にブラウンシュガー約45gを振り入れ、ボウルをラップでカバーして砂糖が溶けるまで冷蔵庫に入れておきます。食卓に出す前に、このヨーグルトとクリームを混ぜたものにシュガーシロップを回し入れます。新鮮なベリー類や、なしやりんご、桃のコンポート、さらにはケーキの付け合わせにもぴったりです。